KIHYUN The KPOPWORLD Digital Cover

By Hasan Beyaz

MONSTA XのKIHYUNは、2026年7月7日に『BORDERLINE』をリリースした。これは2作目のソロEPであり、2025年の『YOUTH』に続く作品だ。

『YOUTH』は、過去を振り返ることを軸にした作品だった。無垢さ、記憶、かつての自分が残した感情の名残――そうしたものを見つめ直していた。『BORDERLINE』は、その視線を未来へと向けている。「もし1作目のEPが、最も無垢だった時期の感情や記憶を振り返るアルバムだったとしたら、『BORDERLINE』は、今の自分をより正直に映し出したものです」とKIHYUNは語る。全7曲は、さまよい、明晰さ、不確かさ、そして確信へと移り変わる流れを描く。サウンドの土台にはロックがありつつも、各曲に必要な要素に応じてポップやR&Bの質感へと広がっていく。あらかじめジャンルを固定するのではなく、曲ごとに求められるものを選び取った作品だ。「まずジャンルを決めるというより、各曲の感情やメッセージにより集中しました」と彼は説明する。

そうした直感を起点にしたアプローチは、EP全体の構成にも表れている。彼によれば、ロックは自分の声を最もはっきりと感じられたジャンルだったという。「最も強く影響を受け、自信を与えてくれた曲は、どれもロックを土台にしていました」。タイトル曲「So Good」は、「正しい答え」を探すことよりも、自分の進む道を信じることの大切さを示す、EPの中心的なメッセージを体現している。ミュージックビデオでは、崩壊した廃墟や瓦解した世界を抜け、混沌の中で自由落下するようなラストシーンへと至る流れが、その軌跡を映像で重ねている。

しなやかで心地よいポップナンバー「Late Night Drive」は、制作過程において最も大きな挑戦となった楽曲だった。最初は少し迷いもあったというが、結果的にはアルバムの中でいちばんのお気に入りになった。「Lazy Day」は、勢いを前面に押し出すEPの中で、ひと息つくための小休止のような役割を担っている。彼はこう言う。「ずっと前に走り続けるだけの物語は、あまり現実的には感じられないと思います」。

そのすべての根底には、長年MONSTA Xの中でKIHYUNが担ってきた役割がある。グループのサウンドを支え、バランスを取る要として信頼されてきたボーカリストだ。ソロ活動では、同じ直感でも求められるものが少し違う。曲の中の一部を支えるのではなく、冒頭から最後までひとつの感情の流れを自分ひとりで背負わなければならない。

KPOPWORLDの最新デジタルカバーインタビューで、KIHYUNは「So Good」のサウンド面での選択から、ラストトラック「Howling」で追い求めた率直さまで、『BORDERLINE』制作の過程を語っている。
1 『BORDERLINE』は、青春や振り返りを描いた『YOUTH』の続編です。今回は、なぜ“今”に目を向けようと思ったのですか?

1作目のEP『YOUTH』が、最も無垢だった時期の感情や記憶を振り返るアルバムだったとしたら、『BORDERLINE』は、今の自分をより正直に映し出した作品です。自分にとって本当にしっくりくる音楽は何か、どの方向へ進みたいのかを長く考えていて、その過程自体がひとつの旅のようでした。ただ過去を振り返るのではなく、今抱いている考えや選択、前へ進んでいく自分の姿を残したかったんです。

2 「So Good」は、“正しい”答えを探すのではなく、自分を信じることについての曲です。その考えは、あなたの人生のどこから生まれたのでしょうか?

どんな音楽が自分らしいのか、アーティストとしてのアイデンティティは何なのかを長く模索してきましたし、その過程そのものを旅として表現したいと思いました。最終的に、このアルバムは“自分を見つけていく旅”だと捉えています。“正しい”答えを探すのではなく、自分の直感や、自然と惹かれる方向を信じて進んでいく過程を残したかったんです。特に「So Good」は、その感覚をよく表していると思います。

3 ミュージックビデオでは、廃墟や壊れかけた宇宙船を通り抜けたあと、自由に歌う姿が描かれます。この流れには、あなたにとってどんな意味がありますか?

僕にとっては、不確かさやさまよいを経て、最終的にまた自分の直感を信じられる場所へ戻っていく旅のように感じます。廃墟や崩れた空間は、自分を疑い、落ち着かない時期を表していて、最後に自由に歌うシーンは、その時間を乗り越えて、また“自分らしい”かたちで表現できるようになったことを意味しています。

4 今回のEPは、前作以上にロックを土台にしています。今、そのサウンドに惹かれる理由は何ですか?

ついに、自分の声の色をしっかり見せる時が来たと感じていました。ソロアーティストとして何を表現したいかを考えたとき、いちばん刺激を受け、自信をくれた曲はどれもロックを土台にしていたんです。自然と、そのジャンルにより深く惹かれていきました。

5 『BORDERLINE』では、ポップ、ロック、R&B、バンドサウンドが混ざり合っています。「So Good」と「Howling」のような曲では、どうやってどの要素を入れるか決めたのでしょうか?

まずジャンルを決めるというより、各曲の感情やメッセージを重視しました。勢いや自由さを表現するにはロックのサウンドが必要な曲もあれば、感情をより繊細に伝えるために別のスタイルが合う曲もありました。各曲の空気感を最も良い形で引き出せる方向を見つけたかったんです。

6 「Domino」は、不確かさの中で自由や安らぎを探す曲です。今のあなたにとって、安らげる場所とはどんなものですか?

僕にとっては、仕事、休息、そしてMONBEBEです。休むことが大切なのは分かっていますが、実は仕事をしているときのほうが落ち着くんです。もちろん、休息が足りなさすぎるのは問題ですが、全体としては、仕事をしているときのほうが気持ちが安定します。そして、その安定感を感じられるのは、MONBEBEの存在がとても大きいと思っています。

7 「Late Night Drive」は、EPの中でも特に親密さのある楽曲です。この静けさに、どんなものを託したかったのでしょうか?

このアルバムが主に“前へ進み続ける物語”だとしたら、「Late Night Drive」は立ち止まって内面を見つめる瞬間だと思います。静かな夜にひとりで、あるいは大切な人と一緒に聴いて、ただ安心感や心地よさを感じてもらえたらうれしいです。

8 「Howling」は、爆発的で本能的な曲としてEPを締めくくります。レコーディングのとき、どんなことを考えていましたか?

できるだけ正直に、自分の感情をそのまま残したいと思っていました。すべてをきれいに整えたり、完璧に作り込んだりするより、その瞬間に本当に感じていたことを表現するほうが大事だったんです。だからボーカルも少し荒く、本能に近い形でアプローチして、曲の持つ生々しいエネルギーをできるだけ引き出そうとしました。

9 MONSTA Xの中では、グループのサウンドを支えるボーカリストとして知られています。その役割は、ソロアーティストとしての選択にどう影響していますか?

グループでは、曲の土台を支えたり、全体のサウンドの中でバランスを取ったりする役割を担うことが多かったです。ソロアーティストとしては、ひとつの曲の中で、自分の感情や物語を最初から最後まで背負わなければなりません。だからこそ、自分の声を通してどんな物語を届けられるのかを、より深く考えるようになりました。グループで積み上げてきた経験も、ソロ活動において大きな力になっています。

10 7曲は、さまよい、明晰さ、不確かさ、そして確信へと進んでいきます。最初に作ったときから完成版までで、いちばん変化した曲はありましたか?

「Late Night Drive」だと思います。普段あまり取り組んでこなかったジャンルだったので、どう仕上がるのか少し不安がありました。でも、完成したものにはとても満足できて、最初は迷いがあった曲が、結果的にいちばん好きな曲になりました。

11 「Lazy Day」は、前へ進むことを主軸にしたEPの中で、少し立ち止まることを思い出させてくれる曲です。なぜこの瞬間が必要だったのでしょうか?

ずっと前に走り続けるだけの物語は、あまり現実的には感じられないと思います。前へ進み続けるためには、立ち止まって息を整える時間も必要です。「Lazy Day」には、アルバムにもうひとつの感情の層を加えて、聴く人がただ少し歩みを緩めて、心地よく過ごせる瞬間を届けたかったんです。

12 『BORDERLINE』をひとつの作品として見たとき、最後の曲が終わったあと、聴き手の心に何が残ってほしいですか?

完璧な答えを見つけたという感覚よりも、自分なりの進み方で前へ進んでいっていいんだと思ってもらえたらうれしいです。このアルバムは、すべての答えを持っている誰かの物語ではありません。自分を疑い、不確かさを抱えながらも、それでも自分の進む方向を信じて前へ進んでいくことについての作品です。その“過程”そのものに意味があるのだと、アルバムを通して伝えられたらと思っています。

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