By Chyenne Tatum
音楽番組は40年以上にわたり、韓国の音楽業界に欠かせない存在として、毎週、一般大衆の心をつかんだ楽曲を集計し、ランキング化し、表彰してきた。Top 10カウントダウン、投票システム、豪華なステージ演出、番組の最後に贈られるトロフィー――K-popはこの伝統を取り入れ、進化させながら、ルーキーから本格的な実力派へと駆け上がるアイドルたちを讃え、祝福してきた。では、音楽番組で1位を獲ることは何を意味し、なぜアーティスト、会社、ファンはそれほどまでに重視するのだろうか。ここでは、音楽番組がどのように機能しているのか、音楽番組での1位が業界内で何を示すのか、そしてアイドルたちがそれをどうやって手にするのかを見ていく。
Inkigayo、M! Countdown、Music Coreのような番組が登場する以前、韓国で最初に放送された音楽番組は、1981年から1998年までKBSで放送されたGayo Top Tenだった。「ランキング音楽番組の祖」と呼ばれたGayo Top Tenは、人気曲を週ごとに順位づけした韓国初の主要テレビ番組であり、現代の音楽チャートの先駆けとなった。今のデジタル時代と比べると、80年代から90年代のランキング方法ははるかにアナログで、KBS FM、AM、テレビ放送の専門的な調査データ、3,000人の投票者による無作為の郵便投票、そして公開審査によるプロデューサー評価を組み合わせて、週間チャートを作成していた。
Gayo Top Tenで史上最も人気を集めた曲は、1982年のCho Yong-pilの“I Can't Find It, Oriole”で、10週連続で1位を維持した。この成功を受け、KBSは1983年に正式にゴールデンカップ制度を設け、5週連続で1位を維持した楽曲に特別トロフィーを贈るようになった。この条件を満たすと、その曲は新しい楽曲の枠を空けるためにGayo Top Tenのランキングから“卒業”することになっていた。ほかにも、注目すべき受賞曲としては、1992年のSeo Taiji and Boysの“You In My Fantasy”、1993年のKim So-heeの“Sad Love”、1995年のRoo’raの“Departure Formula”などがある。
その当時、Gayo Top TenはSBSやMBCといったライバル局にも影響を与え、独自のK-pop音楽番組制作を促した。1991年には、InkigayoがSBS Popular Songの名で初放送され、1993年にいったん終了したものの、1998年に正式にInkigayoとして復活した。一方、KBS2では1998年にMusic Bankがスタートした。2000年代から2010年代前半にかけては、K-popの主要音楽ランキング番組の残りも次々と始まり、The Show、Show Champion、M Countdown、Show! Music Core、Simply K-popなどが登場した。これらはいずれも独自の目的と指標を持ち、現在も放送が続いている。
これらの番組は週ごとに放送日が異なるため、K-popグループやアイドルは、アルバムのプロモーション期間中、火曜から日曜の間に1日1番組ずつ出演し、パフォーマンスを披露する。月曜日は新曲の発売日としてK-popでは一般的なため、対象外となる。各音楽番組の最後には、その週の上位3曲が複数の項目に基づいて選ばれ、点数化されたうえで、優勝曲が決まる。採点方法は次のとおりだ。
投票や指標の細かな仕組みは音楽番組ごとに異なるが、主な項目としては、デジタル成績、アルバム販売数、ファン投票、ライブ投票などが一般的だ。楽曲のデジタルスコアは、韓国でのストリーミング数やチャート成績を反映し、順位が高いほど番組の上位3曲に入る可能性が高まり、さらには1位獲得にもつながる。フィジカル販売はその名のとおりで、集計期間中に売れたアルバムの実数を数える。
放送点数は、その楽曲が番組の放送局の番組内でどれだけ取り上げられたかを示し、動画やSNSのスコアはミュージックビデオの再生数やSNS上の指標を反映する。つまり、オンラインで話題になるほどスコアは高くなる。最後に、事前投票とライブ投票の段階がある。事前投票では、放送前にファンがMnet Plus、Idol Champ、Mubeatなどのアプリでノミネート候補に投票できる。対してライブ投票は、放送中に最終候補アーティストへリアルタイムで投票する仕組みで、通常は約30分間行われる。最後には、総合得点が最も高い曲がその週の勝者となるまで、数字が画面上でリアルタイムに集計される。
表面的には、韓国の音楽番組はMTVのTotal Request Live (TRL)のようなアメリカの番組にたとえられるかもしれない。これは平日の昼下がりに放送され、トップ10のミュージックビデオをカウントダウン形式で紹介する番組だった。あるいは、KIIS-FMの週刊カウントダウン番組American Top 40のようなものともいえる。こちらは、ラジオのオンエア回数や、主要ヒット局で曲が流れた回数をもとに、アメリカで最も人気のある40曲をランキング化する。TRLがティーンの音楽・メディア文化を形作り、ポップカルチャー現象としてメガスターを生み出した一方で、American Top 40は週ごとの音楽チャートを参加型のコミュニティイベントへと変え、ラジオのシンジケーションを刷新した。K-popでも考え方は同じだが、形式は異なり、アーティストにとってはさらに大きな意味と、より強い感情が伴う。
K-popアイドルやグループが音楽番組で1位を獲得すること、特にそれが初めてなら、それは大きな出来事だ。あまりの喜びに、ほとんどその場で涙を流すアーティストも少なくない。では、なぜ音楽番組での1位はグループの成長や進路にとってそれほど重要なのか。そして、なぜこれほどまでに大きな比重が置かれるのか。答えは「正当性」だ。グループにとっての大きな節目となり、カムバックがさらに広い層に響いていることを示す、目に見える証拠になるのだ。だからといって、1位を取った曲が自動的にその年の楽曲になるわけではない。だが少なくとも、この瞬間に至るまで積み重ねてきた、何年にもわたる過酷な努力が、ようやく評価に結びつき始めたことを意味する。
ルーキーグループ、とくに小規模な事務所に所属するグループは、人気や認知を伸ばす余地が大きい。そのため、The ShowやSimply K-popのような番組が存在する。知名度の低いアイドルにも露出の機会を与え、より有名なアーティストと並ぶ主要番組では得にくいトロフィーを手にするチャンスを提供するためだ。しかし、国際的なファン層をある程度、あるいは大きく抱える人気K-popグループでも、最初の音楽番組受賞をすぐに手にできるとは限らない。最終的に判断を下すのは韓国国内の一般大衆とK-popファンの力であるため、国内での支持がアーティストの海外人気と同等、あるいはそれ以上でなければならない。場合によっては、初めてのトロフィーを手にするまでに何年もかかることもある。その代表例として、SF9、P1Harmony、Brave Girlsが挙げられる。
男性グループのSF9(2016年デビュー)とP1Harmony(2020年デビュー)の場合、初の音楽番組1位を獲得するまでに4年かかった。それぞれ、SF9は2020年、P1Harmonyは2024年に初受賞している。両グループにとって、この初の音楽番組1位は、成長と国内ファンベースの拡大を示す重要なキャリアの節目となった。
さらに極端な例としては、のちにBBGirlsとして再始動したBrave Girlsがいる。2011年にデビューしたオリジナルの5人組は、2013年に活動休止に入るまで活動を続けた。この期間、グループは一定の支持を保っていたものの、広く主流として認知されるには至っていなかった。Brave Girlsは2016年に新たな編成で活動を再開したが、2021年に2017年のシングル“Rollin’”が予期せずバイラルヒットするまで、主流での成功はなかなか訪れなかった。その後、同曲のリリースから4年、オリジナル編成でのデビューからは10年を経て、グループは初の音楽番組1位を獲得した。彼女たちの物語は、K-popグループの初の音楽番組1位がキャリアのどの段階で訪れることもあり得ることを示している。
ただし、音楽番組のトロフィーは、ストリーミング数、アルバム販売数、SNS指標を裏付けるためだけのものではない。K-popの会社にとって、自分たちのグループがメディア、広告主、そして業界の他の有力者から見て、より大きな機会をつかむだけの勢いを持っていることを示す意味もある。ブランド契約、提携、海外限定契約、あるいは業界トップの音楽クリエイターとのコラボレーションなど、どのような形であれ、音楽番組での1位は、グループの地位や大衆の反応の良さに直結する。音楽番組での1位は、オンラインでの反応、ストリーミング成績、フィジカルアルバム販売といった要素と並んでグループの評価を高め、広告主やブランド提携の獲得にもつながり得る。とくにルーキーグループにとって、早期の1位獲得は大きな露出をもたらし、商業コラボレーションを検討するブランドに将来性を示すシグナルになる。
音楽番組のトロフィーを手にするには、数々のハードルや条件を乗り越えなければならないが、その成功は決して一直線ではなく、時間がかかるものもあるという点は重要だ。残念ながら、音楽番組で一度も1位を取れないグループもいるが、それはK-pop業界の他の分野で影響を残していない、あるいは成功していないという意味ではない。とくに、韓国国内市場以外でより高い評価を得るグループには、その傾向が当てはまる。世界的に大きな文化的影響を与えた楽曲でも、音楽番組での1位を一度も得ないまま終わることはある。それでも、多くのアイドルやファンにとって、このひとつの成果は、士気を大きく左右し、前向きな一歩となり得るのだ。