IN SEONG、ソロデビュー作「Crossfade」で脆さを主役に

IN SEONG、ソロデビュー作「Crossfade」で脆さを前面に

執筆:Martina Rexrode

K-popのソロデビューは、特にすでにグループで実績を示しているアイドルにとって、特有のプレッシャーを伴うことが多い。期待のされ方が変わり、失敗に対する許容範囲も狭くなるからだ。

2026年1月14日、SF9のメインボーカルであるIN SEONGはソロEP、Crossfadeでその領域に踏み込んだ。全5曲・再生時間は15分強というこのEPは、静かな感情の幅を探る、印象的に脆い作品だ。IN SEONGが5曲中4曲で共作詞・共作曲のクレジットを持っていることもあり、CrossfadeはK-popで過小評価されがちな才能の内面を覗かせる稀有な機会に感じられる。

Crossfadeは表題曲「Mute is Off」から始まる。ポップロックのインストゥルメンタルが、バンドのフロントマンを想像させるようなIN SEONGの感情的な歌唱を増幅させる。率直さだけでEPの幕開けにふさわしい強力なトラックだ。IN SEONGは、他者を輝かせるために一歩下がり、リーダーが多い業界でフォロワーになってしまう人生を描いている。

この物語を通じて、彼はリスナーに社会で定まった役割を超えて進化するよう促している。長い間黙っていた後で本当の声や本当の自分を輝かせることは、アイドルのソロデビューにとってむしろ的を射たコンセプトだ。「Mute is off, the hidden me / Waking up in this moment / At the edge of my trembling heart / I'll call out my real self,」という歌詞を歌うことで、IN SEONGは自分の本当の姿を他人に見せることを恐れていたリスナーに語りかけるだけでなく、自分自身の内面とも向き合っている。ミュートボタンはもう選択肢ではない。

「Feast of the Night」は、「Mute is Off」で踏み出した勇気ある一歩を祝う、いわば静かな宴のような曲だ。IN SEONGはリスナーにひとときのリラックスを誘い、イージーなR&Bのインストゥルメンタルがそのメッセージにぴったりと寄り添っている。歌詞をじっくり追わなくても、聴くだけで肩の力が抜けるだろう。「Come, to the feast of this night / Let even your exhausted dreams rest for a while / All the sadness and all the joy / Put them together in our cups.」IN SEONGは自分自身とリスナーに3分間の休息を許すだけでなく、ずっとリラックスできなかった原因となった感情を処理するという難しい行為を促している。

多くの人がリラックスできない原因の一つは不安だ。「Trying To Love」と「Stained Memory」は、不安がなぜ私たちを愛することや愛されることから遠ざけるのかを探る曲だ。「Trying To Love」ではIN SEONGがついに想いを告げる過程を経ながら、自分を愛することを学んでいく様子が描かれる。一方「Stained Memory」は失恋の余波に焦点を移す。悲しみで染まった記憶をどうやって美しく思い返せるのか――という問いを投げかける。

彼はその記憶から簡単には離れたくないようにも見える。何よりも、告白の瞬間にたどり着くまでに多くを費やしてきたのだから、たった一度で諦めるのは惜しいはずだ。「Trying To Love」の「I may be clumsy / But carefully / Step by step / I'm trying to get closer to you」や「Stained Memory」の「Do you miss me too? / Under the same sky / At the end of this longing / There's no one else for me but you」といった歌詞は、自分の欲望に向き合うときに人が陥る複雑な感情の循環を表現している。

EPのラストトラック「Still You, Now Me」は、ノスタルジックなサウンドで満たされており、記憶を追いかけて過去に留まるという考えを強調している。前の曲たちが明らかにした感情をほどくような役割を果たし、それによってむしろ現実味が増している。

感情は一直線では経験されない。悲しみを感じるとき、しばしば幸福を望むことがあるが、その循環が同じ形で二度起きることはほとんどない。IN SEONGがCrossfadeで示しているのは、人間らしい美しい人生観だ。日常的に感じる感情を平凡に描くだけで、極端に刺激的でもなければ深く落ち込むわけでもない。このソロデビュー作は、SF9のファン層を超えて多くの人に響くべき一枚だといえる。